常連客
- 2018/07/04
- 22:52
常連客、常連さん、あるいは単に常連。
「頻繁に客として来店する人、高頻度で利用する客」
という意味だそうです。
一見の客が多い繁華街とか駅前のチェーン店みたいなところを除けば、経営がうまくいっている飲食店にはたいてい常連客がついているものです。
かく言うH田も、それほど数は多くありませんが、いくつかのお店では常連と見なしていただいているようです。
「高頻度で」とありますが、H田的な解釈では、客と店が互いに「常連」と認め合うのには、頻度もさることながら店と客のつながりの深さのほうが大事かと思います。
飲食店はいくら美味くても美味いだけでは客に長くは愛されない。
居心地の良さが、ある意味では味と同等に重要です。
これは居酒屋の探求で有名な太田和彦氏が書いてたことですけど、
客が飲食店の常連となる理由は、その店の味が好きであるのはもちろんのこと「居心地がいい」「いつもの人が迎えてくれる」も重要です。
なので「いつもの人」がたまたま不在だったりすると、ちょっと拍子抜けだったりします。
「いつもの人」は店主であったり店主の奥方であったり、店スタッフであったり、いろいろでしょうけど、「いつもの人が居る」ということは重要です。
安心感、なんでしょうね。
当然ですが、多店舗展開するほどこの安心感は失われます。
そして常連客と店は、つながりの深さとともに、適度な距離も重要です。
常連客が常連ヅラして幅をきかせてはいけない。
店は常連とだけことさらに親しくしてはいけない。
店が混んできて店主の手がまわらなくなった時に、常連客が店主に代わって後から来た客にビールを出したり注文とったりする。みたいなのは明らかに良くないです。
いくら勝手知ったる常連だからといって客が店の仕事に手を出すのは明らかに出すぎであり、そういう店はH田は好みません。
それと、店主が仕事に集中している時、したい時にやたらと話しかける常連客もダメですね。
とくに調理する仕事って、ここは集中してやりたい、というタイミングがあるものです。
常連と客の関係は難しいです。
さてここで、店主がいくら気を遣っていても常連客のせいで一見の客が居心地の悪い思いをするという、H田の体験談をひとつ。
H田はある日ある時、あるうどん屋さんを訪問しました。
看板に大きく「うどん」と書いてあり、確かにうどん屋さんではあるのですが、お酒とか肴も充実しており、いわゆるうどん居酒屋の体です。
L字型のカウンターだけで8人くらい座れたでしょうか。
そのちょうど角のあたりに座り、酒を注文します。
H田が訪問した時、先客が一人いました。
常連と思しきその人は、店主夫婦と親しく話し込んでいました。
話題は、店主夫婦と常連客の何人かで屋形船を予約して美味しいもの食べて飲んで盛り上がろうというような話でした。
H田には関係ない話なので聞き流しつつ、チビチビと酒を飲みながらメニューを眺めて「さて何を頼もうか」と思案します。
日本酒に合う肴を何品か頼んで飲んだ後うどんでシメて帰る、というのがH田の計画でした。
そうこうするうちに、一人また一人と、常連と思しき客がやってきます。
そうしてその人たちがみんな、「屋形船話」に加わって盛り上がるのです。
この時点でH田は、「あれ、ちょっと場違いなところに入り込んでしまったかな」感に襲われ、早々に退散しようかと思ったのですが、ここで注文しておいた料理が出てきます。
でも、ゆっくり飲むのはあきらめて、シメのうどんを注文してしまいます。
その後も客はまた増えて、ほぼ満席。
全員が、次のお店の定休日に決行される「屋形船宴会」の参加者のようで、店内はH田ひとりを除いて大盛り上がり。
店主はH田に気遣い、「すみませんねえ」などと言葉をかけてくれるので、H田も「アハハ・・なんか楽しそうなお話ですね」と笑ってとりつくろいます。
本当はすぐにでも店を出たい雰囲気ではありましたが、めん部部長たるもの、うどん屋さんに来たら一応うどんは食べないと。そう思って料理をあわただしく平らげ、速攻でうどんを完食し勘定済ませます。
味はほぼ憶えていません。
以来、そのお店には訪問しておりません。
あ、写真はこの記事の内容と関係ありません。
【H田 記】
「頻繁に客として来店する人、高頻度で利用する客」
という意味だそうです。
一見の客が多い繁華街とか駅前のチェーン店みたいなところを除けば、経営がうまくいっている飲食店にはたいてい常連客がついているものです。
かく言うH田も、それほど数は多くありませんが、いくつかのお店では常連と見なしていただいているようです。
「高頻度で」とありますが、H田的な解釈では、客と店が互いに「常連」と認め合うのには、頻度もさることながら店と客のつながりの深さのほうが大事かと思います。
飲食店はいくら美味くても美味いだけでは客に長くは愛されない。
居心地の良さが、ある意味では味と同等に重要です。
これは居酒屋の探求で有名な太田和彦氏が書いてたことですけど、
客が飲食店の常連となる理由は、その店の味が好きであるのはもちろんのこと「居心地がいい」「いつもの人が迎えてくれる」も重要です。
なので「いつもの人」がたまたま不在だったりすると、ちょっと拍子抜けだったりします。
「いつもの人」は店主であったり店主の奥方であったり、店スタッフであったり、いろいろでしょうけど、「いつもの人が居る」ということは重要です。
安心感、なんでしょうね。
当然ですが、多店舗展開するほどこの安心感は失われます。
そして常連客と店は、つながりの深さとともに、適度な距離も重要です。
常連客が常連ヅラして幅をきかせてはいけない。
店は常連とだけことさらに親しくしてはいけない。
店が混んできて店主の手がまわらなくなった時に、常連客が店主に代わって後から来た客にビールを出したり注文とったりする。みたいなのは明らかに良くないです。
いくら勝手知ったる常連だからといって客が店の仕事に手を出すのは明らかに出すぎであり、そういう店はH田は好みません。
それと、店主が仕事に集中している時、したい時にやたらと話しかける常連客もダメですね。
とくに調理する仕事って、ここは集中してやりたい、というタイミングがあるものです。
常連と客の関係は難しいです。
さてここで、店主がいくら気を遣っていても常連客のせいで一見の客が居心地の悪い思いをするという、H田の体験談をひとつ。
H田はある日ある時、あるうどん屋さんを訪問しました。
看板に大きく「うどん」と書いてあり、確かにうどん屋さんではあるのですが、お酒とか肴も充実しており、いわゆるうどん居酒屋の体です。
L字型のカウンターだけで8人くらい座れたでしょうか。
そのちょうど角のあたりに座り、酒を注文します。
H田が訪問した時、先客が一人いました。
常連と思しきその人は、店主夫婦と親しく話し込んでいました。
話題は、店主夫婦と常連客の何人かで屋形船を予約して美味しいもの食べて飲んで盛り上がろうというような話でした。
H田には関係ない話なので聞き流しつつ、チビチビと酒を飲みながらメニューを眺めて「さて何を頼もうか」と思案します。
日本酒に合う肴を何品か頼んで飲んだ後うどんでシメて帰る、というのがH田の計画でした。
そうこうするうちに、一人また一人と、常連と思しき客がやってきます。
そうしてその人たちがみんな、「屋形船話」に加わって盛り上がるのです。
この時点でH田は、「あれ、ちょっと場違いなところに入り込んでしまったかな」感に襲われ、早々に退散しようかと思ったのですが、ここで注文しておいた料理が出てきます。
でも、ゆっくり飲むのはあきらめて、シメのうどんを注文してしまいます。
その後も客はまた増えて、ほぼ満席。
全員が、次のお店の定休日に決行される「屋形船宴会」の参加者のようで、店内はH田ひとりを除いて大盛り上がり。
店主はH田に気遣い、「すみませんねえ」などと言葉をかけてくれるので、H田も「アハハ・・なんか楽しそうなお話ですね」と笑ってとりつくろいます。
本当はすぐにでも店を出たい雰囲気ではありましたが、めん部部長たるもの、うどん屋さんに来たら一応うどんは食べないと。そう思って料理をあわただしく平らげ、速攻でうどんを完食し勘定済ませます。
味はほぼ憶えていません。
以来、そのお店には訪問しておりません。
あ、写真はこの記事の内容と関係ありません。
【H田 記】
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